なぜ車は高くなってくのか?
こんな謎を解決します。
「最近の車高くないですか?」
車購入を考えたり、新車が発表されるたびに思うことではないでしょうか。
新型シビックタイプRは499万円であり、2007年に販売したシビックタイプRから倍以上の値段になっています。
では、なぜ車は年々高くなっていくのでしょう。
そんな謎をこの記事では詳しく解決します。
✔️本記事の著者(@yoko3_G08)
私がシビックハッチバック(FK7)を購入した際も「高いな…」と感じたものです。
しかし、車の開発に携わる中で価格高騰は避けて通れない事を知りました。
そんな両方の目線から今回は解説していきます。
※筆者の試乗車記録はInstagramをチェック
軽自動車でも200万円を超える時代
冒頭でもお話した通り、近年の車は非常に高く感じてしまいます。
日本で一番売れている軽自動車N-BOXは、グレードにもよりますが200万円を超える価格です。
N-BOXに限らず200万円近い軽自動車は2022年では当たり前に近いです。
2007年販売の4Drシビックの価格は200万円で現在のNBOXと同等価格です。
2017年式の4Drシビックは276万円であり、10年で76万円の価格アップになりました。
なんて思っているあなたは、是非最後までご覧ください。
なぜ車は年々高くなっていくのか
燃費とパワーが向上している
カタログ燃費だけを見ると大きな燃費向上は感じません。
しかし、今と昔ではカタログに乗せる燃費の計測方法が異なります。
1991年:10・15モード
2011年:JC08モード
2017年:WLTCモード
国土交通省が定めた10・15モードの試験方法で燃費を計測し、カタログ表記の数値を決定していました。
しかし、ユーザーが実際に使用したときとカタログ燃費との差が大きく、2011年に試験方法が改定されます。
試験内容が厳しくなり、燃費は10・15モードの1~2割の悪化になりました。
JC08モードから数年が立ち、2017年には新たに「WLTCモード」が誕生します。
WLTCモードは世界で統一された試験方法で、2014年に国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラムで採択されました。
「WLTCモード(国土交通省審査値)」「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」の4つに分けられ、表記されます。
より実燃費に近く詳細に分かるようになりました。
シビック4Drの実燃費比較(みんカラ参照)
2007年式のFD1シビックの実燃費は、12.67km/h
2017年式のFC1シビックの実燃費は、15.46km/h
燃費引用元:シビックFD1の燃費 – みんカラ
燃費引用元:シビックFC1の燃費 – みんカラ
しっかり燃費が向上しています。
燃費の向上が意外に小さいと思いませんか?
ここで燃費だけではなく、エンジン出力にも注目してみましょう。
FD1シビック最高出力:140PS
FC1シビック最高出力:173PS
エンジン出力が上がり30馬力も向上しています。FC1に搭載している1.5Lターボは2.4LのNAエンジン並みのパワーになりました。
エンジン出力向上したうえに燃費も向上しているので大幅な技術進化です。
非力で燃費も悪かった車が、10年で燃費もパワーも向上しているのです。
排ガス規制に対応している
車の排気ガスは、環境汚染となる有害なものです。
最初に排ガス規制ができたのはアメリカで、1962年に「クランクケース・エミッション規制」が誕生しました。
その後、70年には有名な「マスキー法」が誕生し、当時売られている車から出る排気ガスを90%近く抑えてくださいという表情に過酷な規制が入ります。
そんな過酷な排ガス規制を世界で初めてクリアしたのが、ホンダのシビックに搭載されたCVCC(Compound Vortex Controlled Combustion)エンジンです。
また日本でも同じように1970年代から排ガス規制は始まり、先ほど燃費試験で話した10・15モード、JC08モード、WLTCと年々排ガス規制は厳しくなっています。
このように車を販売するうえで排ガス規制をするためにもお金が掛かっているのです。
衝突安全性能が向上している
車を売る為には、国の定めている基準をクリアしないと売ることが出来ません。
また安全性能を評価するために、国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が新車に対して行なっている衝突安全評価も存在します。
「衝突安全性能★★★★★獲得」
このような表記を見たことがある方も多いはずです。
★が多いほど全然性能が高くなり、5段階評価で決まります。
星5つ獲得することを「ファイブスター獲得」と表現します。
しかし、★の数だけで判断してはいけません。
昔の5★と、現代の5★では意味が大きく違います。
年々衝突台車の速度UPやWt増加が行われており、試験方法は厳しくなっています。
その結果、厳しい試験に耐えられる骨格(ボディ強度)が必要になります。
強固な骨格を作る為には、強度の強い部品や厚さのある部品が必要不可欠です。
強度の高い部品は費用が上がり、部品を作る鉄板を厚くしすぎると車重が重たくなってしまいます。
更に乗員を守るために車体を潰す空間を確保する為、ボディサイズが大きくなるのです。
昔よりも試験そのものが厳しくなっていることから、車は年々大きく、且つ強いボディを作る為にコストが掛かってしまうのです。
予防安全性能の追加
各車メーカーは死亡事故0を目指しています。
事故を起こしても安全なだけではなく、そもそも事故を起こさないことが重要です。
事故を未然に防ぐためにメーカーは予防安全性能としていろいろな機能を搭載しています。
ホンダは安全運転支援システム「Honda SENSING」を搭載しています。
Honda SENSINGは衝突を予測してブレーキをかけたり、前のクルマとちょうどいい距離でついていったりできる多彩な安心・快適機能を搭載した先進の安全運転支援システムです。
最近はグレードにもよりますが、標準装備されている車種も多く存在します。
昔は何も無かった予防安全性能の向上には、センサーやそれに付随する機材の追加が避けられません。
その結果、販売価格が上がってしまうのです。
車は高くなるが、日本の給与が上がらない
「若者の車離れが…」
なんて言葉を耳にしたことはありませんか?
考えてみてください。
車は年々進化を続け、走行性能も安全も非常に良くなっているため、車両価格は上がっています。
問題はここ数十年で日本の所得が向上していないということです。
物価は上昇、車も高くなる。
しかし、収入は増えないのです。
若者は車への興味が無くなったのではなく、車が買えないのではないでしょうか。
毎月の支払いを安く新車購入できるように、残クレ購入など販売店も工夫しているものの、支払い総額が高いことには変わりありません。
将来への不安もある中では、購入を躊躇してしまします。
安く車を買って楽しむなら中古車がおすすめ
今の中古車は壊れにくい
中古車は壊れやすいイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。
5年落ちくらいの車であれば長い期間、故障なく走ることが出来るでしょう。
10年、10万キロ行くと、日本では買取金額も下がり古い印象が付きますが、車自体はピンピンしています。
消耗部品さえ交換すれば、まだまだ乗ることが出来ます。
新車を買うよりもメンテナンス費用は掛かったとしても、中古車を買った方がトータル安く済むでしょう。
「一番最新の安全性能が欲しい」「誰も触っていない新品が良い」など拘りが無い方は、中古車も視野に入れて検討してみてください。
中古車を探すなら「ズバット」
費用を抑えて車を購入したい方は、中古車から状態の良いものを探しましょう。
今はネットで簡単に且つ、無料で探すことができます。
中古車は入れ替えが激しく、いい車はすぐに買い手が見つかります。
購入を悩んでいる方も中古車市場を日々チェックしておくことが重要です。
中古車なら納期待ちもなく、すぐに納車できるのでおすすめです。
まずは軽い気持ちで探しながら購入検討をしてみると良いでしょう。
車を売るなら「買取査定」がおすすめ
ディーラー営業マンの言いなりで下取りに出している方は、損をしている可能性があります。
現在乗っている車を手離して車を購入する方は「買取査定サービス」がおすすめです。
査定したからといって必ず売却する必要はありません。
下取りよりも買取の方が、高額で引き取ってくれるため、是非ご検討ください。
無料で利用でき、自分の車の価値を把握するだけでも価値があります。
一括査定サイトは何車も比較して車を高く売れる反面、電話対応など若干の手間が発生します。
あまり手間をかけず車を高く売りたいたは”Gulliver”で買取をお願いすれば間違いありません。
https://yoko3-life.com/car-change/2002/
まとめ
車は世代が変わるにつれ安全性能、走行性能、その他いろいろな部分で進化しています。
価格が高くなることは世の中の死亡事故0を目指し、より良い商品を世の中にお届けする企業努力の結果です。
昔の車を楽しんだり、収入を増やし車選びの選択肢を広げることが我々にできる選択なのかもしれません。
https://yoko3-life.com/car-maker-yeariyincome/2263/